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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと

仕事でミスをしてしまった時の強めな口調でそう言われてしゅんとしてしまう。
勇気が出ない自分が情けなくて何も言い返すことができない。
でも親身になって考えてくれているからこそ、大事なことを話せない私のこと叱ってくれているのは分かっている。
「来週の月曜から転勤先で働くってことは遅くとも日曜日には引っ越し先に行っているんでしょ?
今日は火曜日だからあと四日しかないじゃない」
残された時間を気にせず過ごしてきたけど、指折りで数えてみせられて目を背けていた現実を突きつけられる。
祐は日曜日の朝に出発すると言っていたからもう片手で容易く数えられる日しかいられない。
「でっ、でも今の時代はネットがありますよ。
離れても毎日電話したり、LOINEでメッセージで話せばなんとかなります」
「青木が返事を返すのがどのくらい遅いか知ってる?
付き合ったばかりの今はマメかもしれないけど、平気で三日とか一週間放置するやつだからね。
まとまった連休に会えるかも分からない中で連絡がなくても小春は大人しく待っていられるの?」

