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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと



祐が気づくか、私が動くか……。


一週間もないこの僅かな時間の中で私と祐の未来がどうなるのか決まるような気がしている。


大事なことを話さないまま遠くに離れてしまったら温まってきたこの恋も今までの恋愛と同じだ。


でも勇気が出せないからいつまで経っても祐に話せずにいる。


すぐ近くにいるし、頭では分かっているのにまだ怖くて言えない……。




次の日も祐にお弁当を作って、一緒に会社へと歩いて向かった。


昨日、悪口を言っていた女性社員たちに味噌おにぎりを馬鹿にされたのが許せなくて、今日は大葉を巻いた味噌おにぎりを祐のお弁当の下の段に詰めた。


お婆ちゃんが味見をしてくれて美味しいと言ってくれたから、きっと祐の口にも合うだろう。


女性社員たちに知られることはなさそうだけど、田舎の料理をなめるなとこっそりアピールできたみたいで少しスッキリした。



会社に着いてからは、祐と別れて自分のデスクへ向かい仕事を始める。


誰も異動のことについて話してこないから今日の朝も何も変わりがない。


手を止めて職場を眺めていると、課長と話してくると言って席を立っていた穂並さんが戻ってきた。


「小春、聞いてきたよ」


「あの……、どうでした?……異動しなくて済みますかね?」


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