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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと



「へぇー……、花言葉か……。昔話まで知ってるなんて小春は物知りだな」


「ばーちゃんの家に花関連の本がたくさんあったから、小さい頃に泊りに来た時によく読んでいたの。花が好きだったから色々知りたくて勉強してたんだ」


「じゃあ、小春の将来の夢は花屋だったとか?」


「中学生までそうだった。祐はパン屋?」


起き上がって背後に座っていた祐の方を見てニヤリと笑ってみせると同じような表情をされて肩を抱き寄せられる。


その勢いでずれたブランケットまで直してくれて、微熱を出している私を気遣ってくれているようだった。


「オレも中学まではそうだった。今はどう思ってるの?」


「花が好きなのは変わらないけど私はお婆ちゃんみたいに社交的じゃないから花屋は無理かな……。黙々とできる今の仕事が合ってるなって思ってる」



「そっか……。小春もオレと一緒か。お互いに身内の店を継がないって感じなんだな」


こくんと頷くと祐が私の頬に唇を当ててきて、視線を合わせると手を繋いで指を絡められてからキスをされた。

その甘い雰囲気に浸っていたくて私からも祐の唇に触れて返してもらうのを待つ。


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