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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと

「もちろん、それは寂しいねぇ……。でも小春が頑張ってることは知ってるから会えなくても遠くから応援してるわよ」
お婆ちゃんらしい答えだ。そして私も祐のためにこれからそう思えるようになっていかないといけない。
こたつ布団から出て起き上がった私はお婆ちゃんの方に視線を向けた。
すると、何かに気づかれたのかうんうん、っと頷かれる。
「たっくんのことかしら。男の子は平気そうな顔をしていても、寂しく思っていることもあるから小春も支えてあげないとねぇ~」
「うん……」
「――――ばーちゃん、オレがどうかしたの?」
出来上がった山盛りの炒飯を持って祐が私とお婆ちゃんがいる茶の前へやって来た。
話していた内容が聞こえていなかったようで私たちの顔を交互に見て首を傾げている。
「なんでもない」っとお婆ちゃんが言ってくれてその話は済み、晩御飯を食べることになった。
初めて食べる祐の作ってくれた炒飯。
次はこの料理をいつ食べれるか分からないからスマホで写真を撮っておくことにした。
その炒飯は醤油だけで味付けされていてとてもシンプルな出来だった。ボリュームがあるところが男らしい。
でも私のために料理を作ってくれたのがとても嬉しかった。
まるで不幸なことが起きた後に待っている幸せのようだった。
それで動き出した私の不幸のジンクスは止められないんだけれど……――――

