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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと



「……洗濯する時に柔軟剤も使ってね」


「まかせとけ」


結局、手を繋いでお婆ちゃんの家に向かっているこの時に異動することを言えなかった。


話すとしても自分の中で答えもはっきりと決まっていないから、どうするのかと今聞かれても頭を抱えて悩むだけ。


穂並さんが課長に話をしてくれるみたいだけど、異動を断った私の評価が下がるのは目に見えている。


でも今の仕事をしていたいから異動するよりはずっとマシだ。


いつか祐ファンの反感を買ってもおかしくないと思っていたけど、とんでもないことになってしまった。




お婆ちゃんの家に帰ってからは、こたつ布団を肩まで被って暖かい場所を独占しながら悩んでいた。


「具合でも悪いのかい?」


スマホを弄りながらぼーっと過ごしているとお婆ちゃんが心配そうに話し掛けてくる。


「ちょっと疲れただけ。……一つ聞きたいんだけど、ばーちゃんは私と会えなくなっても寂しくない?」


台所で祐が炒飯を炒めている隙にこっそり聞いてみることにした。


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