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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと



「ごめんな……。仕事で疲れてるところ無理を言って。
じゃあ、今日はオレが晩飯を作る!炒飯しか作れないけどそれでいいなら……。
魚肉ソーセージと卵があればできるから。油っぽいけどばーちゃんも食えるよな?……小春、聞いてる?」


「えっ!?私こそごめん。話を聞いてなかった」


「やっぱり疲れてるな。小春の弁当もオレが洗うし、洗濯もばーちゃんに教えてもらってなんとかするから小春は今日はゆっくりしていいから」


「ありがとう。祐……、えっと……」


異動するかもしれないことを話さないと……。


今よりも遠くに離れてしまうかもしれないって……。


もしかしたら、会うことができなくなってしまうかもしれないって……。



「どうした?」


前を向いて歩いていた祐が立ち止まって平然とした顔で首を傾げて私を見てくる。


あと数日で遠距離恋愛になると分かっていても私みたいに落ち込んでいる様子は今でも一切ない。


会社員としての心構えと見えない未来に恐れないところも見習いたくなる。


……やっぱり、私は祐みたいになれないな。


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