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永遠の愛を奪って
第20章 小春の望むこと

会社から少し離れたところから手を繋いできて心配した表情をして見つめてくる祐。
今日は勤務中の姿を見れなかったけど真面目に仕事をしていたと思うし、彼氏として悪い事もしてないだろう。
あまり機嫌がよくないのは自分の異動ついて悩んでいるからだ。……この事はまだ祐には知られていないと思う。
「祐は一生懸命に仕事をしていたんでしょ?何も悪くないよ」
「よかったー。知らないうちにまた小春のことを傷つけていたら……って思ってヒヤヒヤしたよ」
女性社員二人の嫉妬によって異動することになったなんて知られたら逆に私が祐を傷つけてしまいそうだ。
祐は何も悪くない。モテるのだって仕方がないことだから私が責めても何も変わらない。
それに転勤が決まっていて仕事で頭がいっぱいになっているかもしれないのに私の悩みまで背負わせたくなかった。
「今日も小春が晩飯を作るの?小春の手作り料理を食ったら頑張ろうって思えてくるんだよな」
でもこれは大事なことだ。
恋人である祐に黙っているわけにはいかない……。

