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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心

「それは……、うん……」
身内に彼氏が大好きだということを認められるとくすぐったい感じになる。
お婆ちゃんには彼氏がいることすら祐の存在がバレるまで話したことがなかったから増してそうなる。
昼食とも言ってもおかしくない朝食を食べ終わって、こたつに足を入れたまま横になると近くにある棚の上に置いてある花瓶が目に入った。
「花瓶に生けてある白い桔梗はどうしたの?珍しいね。わざわざ買ったの?」
最近、祐のことで頭がいっぱいになっていたから、いつから飾ってあったのかは分からない。
でもその桔梗は夜にはストーブを消す寒暖差があるこの部屋で寒さに負けずに綺麗に咲いていた。
「もらったのよ」
「誰から?」
「ばーちゃんが毎年花壇を整備してたマンションに住んでいた人から。ほら、前にばーちゃんが白い桔梗をあげた人の旦那さん。
ご迷惑を掛けてすみませんでした。お世話になりました、って言って渡されて。
どうしてばーちゃんがあげた物と同じ花を買ってきたのかは分からないけど若いのにしっかりしてるわねぇ~」

