この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心

「うん。小春の作った料理を一食でも多く食べたいし」
「分かった。今晩は気合い入れて他のおかずも作って待っているから」
「楽しみだなー。オレも頑張って……、いや、違う。友達と楽しんで過ごしてくるよ」
私よりも早く起きていたし、まだ仕事の疲れが取れていないんだろうか……。
態度がどこかいつもと違うような気がする。……いいや、気のせいか。
すぐに準備を始めて出て行く祐を玄関で見送った後、茶の間に戻ってテーブルの上に並んでいる朝食を食べる。
その様子を満面の笑みで見つめてくるお婆ちゃん。
世話焼きで私のことを甘やかしてくれるのは小さい頃からずっと変わらない。
「はぁーあ……。私も遠くに出掛けたかったなぁ……」
「今日は夕方には雪が降ってくるし、帰れなくなるよりはいいんじゃないのかい?……でも寂しがるってことは小春はたっくんが大好きなんだねぇ」

