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累(かさね)
第2章 不法侵入家族(よそもん)
そしてその日の夕方5時50分頃のことでありました。

この日は晴れていて、ゆうべと違って交通障害もなく順調日流れているからかずみと常吉は定刻通りに帰宅すると義久夫婦は信じていました。

しかし、家の食卓には義久夫婦としげみとまりえと穂花と愛瑠だけしかいませんでしたので、義久夫婦はまた事故による交通障害が発生したので帰る時間が遅れてしまうと思って心配していました。

テーブルの上には、あじのひらき・きんぴらごぼう・さといものにっころがしなど(おとなりからいただいた残り物だけどね…)が並べられていました。

義久夫婦は、もうすぐ6時になると言うのに帰宅していないかずみと常吉をひどく心配していました。

(チリリン…チリリン…チリリン…)

その時でありましたが、電話台に置かれている黒電話のベルが鳴りましたのでまりえが電話に出ました。

「内路でございます…もしもし…今どこにおられるのですか!?おじさまとおばさまが晩ごはんになっても帰ってこない…と言うて心配になって待っているのに…どうして帰ってこないのですか…かずみさん…かずみさん…」

ところ変わりまして、北条粟井坂の旧国道沿いにありますリゾートラブホにて…

かずみは、白のボタニカル柄のインナーとショーツ姿でベッドに横になってホテルに備え付けの電話で電話をしていました。
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