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処女(はじめての)寝取らせ/貸し出された若妻
第9章 寝取らせ未遂


 ミキは慌ててバスローブの裾を引き寄せ、肌を隠した。
けれど、タツヤの視線はそこから逸れることなく、貪るように彼女の身体を追っていた。

 「ミキ、おまえ……愛撫されたのか? 高木さんが……ミキの身体を――聞かせろよ」

 荒く息をつきながらも、タツヤの声は熱を帯びていた。
 途中でやめた事を責められると思っていたミキは、その口調に戸惑う。
けれど、怒りではなかった。
彼の目はむしろ潤み、興奮と嫉妬の奥で、恍惚さえ滲んでいる。

 「なあ……キスは? 胸は触られた? 舐められた? ミキの胸……気持ち良かったか?」

 矢継ぎ早に投げかけられる問いに、ミキは顔をそむけながら、少し震えた声で答える。

 「ちょ、ちょっと待って……ちゃんと話すから」

 「話してくれよ。俺たち、約束してたじゃないか。全部教えてくれるって……
 ていうか……途中でやめたって、本当なのか?」

 ミキは静かにうなずいた。

 「……うん……ごめんなさい」

 怒ってる?―――と、恐る恐るタツヤの顔を覗き込むと、彼はやや眉をひそめて呟いた。

 「怒ってはいないけど……なんで、やめたんだよ」

 ミキはしばし言葉を探すように唇を噛み、それから静かに話し始めた。

 「私、最初はただ……横になって終わるのを待っていればいいと思ってたの。でも……触れられて、声をかけられて、優しくて……雰囲気に呑まれて、気持ちよくなってきちゃって……」

 タツヤの喉が、ごくりと鳴った。

 「……なのに、なんで……」

 「本当に、このまま抱かれてもいいって本気で思った。でもね……その直前に、タツヤの顔が浮かんだの。そしたら……なんだか急に怖くなって……浮気してるような気がして……そしたらもう―――」

 ミキの視線が、また下に落ちた。
 タツヤは、そんな彼女を見つめながら、そっと手を伸ばした。

 「もっと聞かせて」

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