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処女(はじめての)寝取らせ/貸し出された若妻
第9章 寝取らせ未遂


 「あの……ホントに、今日はごめんなさい」
 
 ミキは何度も頭を下げた。ペコ、ペコ、とぎこちない動作が、心の動揺を物語っていた。

 少し離れた場所に座っていた高木は、装着していた避妊具を指先でパチンと外すと、苦笑まじりに首を振った。
 
 「そんなにかしこまることないよ。君は、正しいんだから」

 その言葉に、ミキはおずおずと顔を上げる。
 
 「……怒ってませんか?」

 「まさか」高木は肩をすくめて笑った。
 
 「夫のことを思う妻を寝取るのが、寝取られ界隈の醍醐味なんだから。冷めた夫婦の妻を寝取ったら、それこそただの浮気だろ」
 
気にしないで――――軽く言ってくれたその一言が、ミキの張り詰めていた心を少しだけほどいてくれる。

 「今日は、俺が悪いんだよ。一度きりって聞いてたから……ちょっと、ガツガツしちゃったかな」

 その言葉に、ミキはハッとした。
一度きり。そう、タツヤと約束していた。
寸前までいったとは言え、途中でやめたことに変わりはない。
約束を反故にした自分に、はたしてどういう態度をとるのだろうか。
また、夫婦関係に亀裂がはいるのだろうか……。
不安がよぎる。

 「……タツヤ、怒るかな……」

 ぽつりとこぼした言葉に、高木がクスッと笑う。

 「大丈夫、怒らないよ。彼には俺から上手く言っとくから」

 

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