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処女(はじめての)寝取らせ/貸し出された若妻
第9章 寝取らせ未遂


 「なんか……俺、気にさわることしちゃったかな」

 焦ったように言葉を探しながら、高木がミキを覗き込む。
ミキは小さく首を振った。
言葉にならない想いが、胸の奥で渦を巻いている。

 「もしかして、俺……調子に乗ってやりすぎた?」

 再びの問いかけに、ミキはまた静かに首を振る。
唇を噛みしめるようにしてから、ぽつりと口を開いた。

 「……ホントに、気持ちよくて……本気で欲しいって、思いました……」

 その瞬間、カーッと顔が熱くなり、視線を落とす。

 「だから……」

 絞り出すように続ける。

 「これって……浮気と変わらない気がして……」

 「寝取らせ」という合意の上での関係なのはミキにもわかっていた。
わかっていたけれど、快感に屈し、タツヤの存在すら忘れ高木を欲っしてしまった自分に罪を感じてしまう。


 「ゴムをつけている高木さんを見たら、急にタツヤを……夫を思いだしてしまったんです」

 「だから……ごめんなさい……」

 うつむいたままそう告げるミキの声は震えていた。
室内に沈黙が流れる。

 高木は頭をポリポリと掻きながら、どこか気まずそうに視線を泳がせた。

 「そうか……最後の詰めで、俺がミスっちゃったかな……」

 ハハッと笑う。
 その笑いに責める色はなく、どこか優しさすら滲んでいた。

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