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第12章 夫の前で、堕ちる

　「相変わらず敏感なんだね、ここ……。あの日も、すごく喘いでたよね。ここ、弄られて」

　「や……言わないで……っ」ミキは身を捩らせながら、小さく首を振る。

　「ほら、言ってごらん？　あの日みたいに……『おっぱい気持ちいい』って。『もっと激しくしてください』って」

　高木の低い囁きに、ミキの身体がひくりと震える。
くねらせた腰に、タツヤの荒い吐息と熱い視線が突き刺さる。

　「ち、違う……違うの……っ」

　まるで罪を否定するように、何度も首を振るミキ。
けれど――
するりと伸びた高木の片手が、今度は秘部へと向かう。
指先が柔らかな肉びらをそっと開く。
濡れた入口が、クチュ、と淫靡な音を立てた。
刹那、ミキの背中がびくんと大きく反る。

　「あっ……そこ、触っちゃ……だめっ」

　「ここも……ビシャビシャに濡らして、いやらしい声出してたよね？　クリトリス気持ちいいって……ミキが、ちゃんと言ってた。覚えてないの？」

　指の腹が、ぷくりと膨らんだ突起をやさしく擦る。
――あの日と、まったく同じように。

　「あ、ちがっ……違うの、タツヤ……っ」

　「違わないよ。ミキのいやらしいマ○コ……今も、ビショビショだよ。ほら」

　高木の指がぬるぬると膣口をなぞり、溜まった愛液をかき混ぜる。
くちゅ、くちゅ、と卑猥な音が部屋に響く。

（見られたくない……こんな、いやらしい姿。わたし、そんな女じゃ……）

　「だめ、だめです……こんな……っ」

　潤んだ瞳で、高木を見上げるミキ。その瞬間――
震える唇に、高木の舌先がそっと触れた。
ミキも無意識に舌を伸ばし、絡め合う。
くちゅ、くちゅと、濡れた音を立てながら、淫らなキス。

その合間に、かすかに――「ああ……」と、タツヤの吐息が交じっていた。