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愛DoLL☆美しき野獣
第2章 二章

真琴は両手で口を抑えて、自分の部屋のドアを閉めた。
(まだドキドキしてる。)
今、思えばエドワードに一目ぼれに近かったのかもしれない。
生まれ初めて男の人に抱きしめられた。
あのときから、彼のことがすでに好きだったのかも。
エドさんの艶のある心地の良いトーンの声が好き。
長身で細身なのに、とても筋肉質な身体も。
金髪サラサラで、サファイアのような青い綺麗な瞳も。
優しい口調も。
もしかしたら、とてもサディスティックなのかもしれないと思わせた、あの鋭く冷たい視線も。
例え彼がそうだとしても、そんなの気にならない・・むしろそんな彼も好きだ・・・大好きだ・・・。
彼の存在自身が好きで好きで、たまらないのだ。
(潤さんがうらやましい。エドさんの近くにいれて。エドさんの過去や今までの全てのことを知っている潤さんが・・・すごくうらやましいや。)
真琴はエドさんになら、どんなに酷いことされてもいいと思った。
(彼に、¨好き¨になってもらうには、どうしたら良いんだろう・・?)
確実に真琴の気持ちが動き始めた。
その恋は、にせもの?本物?
真琴は自分の性格がプログラミングされていることを知らない。
幸せボケした彼女は、肝心なことを忘れていた。
幼いころから、自分の身柄はLOVE CONPANY(財)に委ねられていたことを。
組織に育てられてきたあの孤島で、¨DOLL¨としての資質になるよう知らぬ間に教養されたことを。
そしてエドワードのような本性はサディスティックな人間に、自然に惹かれていくようにプログラミングさられたことを。
・・・彼女は知る由もない。
¨ご主人さまに気に入ってもらうためなら、なんでもする。¨
この場合、¨ご主人さま¨は組織の雇い主のことである。
真琴は、彼らの元に届けられた、最終段階の¨DOLL¨なのである。

