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愛DoLL☆美しき野獣
第2章 二章

(なに、あれ?あたし、もしかして、潤さんに¨エドさんは、俺のものだから、近寄るな¨って、わざわざ呼び出されて宣戦布告された?!)
「うん、きっとそうだ。」
「何が?」
「えっ?」
後ろを振り向くと、エドワードがガウン姿で立っていた。
その姿は、にこやかで、とてもサディストなんかに見えない。
「潤との話はすんだの?」
「あ、はい。」
「何かきついこと言われた?大丈夫?」
「大丈夫です。」
「そう、良かった。ちょっと心配してたんだ。」
「エドさん。」
「何?」
「もしも、もしもですよ?あたしが男だったら、どうしてました?」
「何?急にどうしたの?」
「なんか、潤さんが変なこと言ってたから。」
「ふ~ん。潤が変なことを?。」
「そうなんです。あたしが男じゃなくて良かったなみたいな・・・ことです。」
「ああ、そっかそっか、そういうことか。」
「はい。よかったら、教えて下さい。」
するとエドワードは腕を組み、考え込むように目を伏せた。
「う~ん。君は精神制御されてないみたいだから、¨DOLL¨としては、なかなか面白かっただろうね?」
「えっ・・・?」
エドワードの発言に不安になって、真琴の胸が急に騒ぎ出す。
ドクン、ドクン、ドクン。
とたんに心臓の鼓動が激しくなった。
彼の青い瞳が、食い入るように自分を見つめる。
背中がゾクゾクした。
とても冷めた目で、でも獣のような鋭い視線を送ってきたから。
「そうだね、君がもし男の子だったら、¨もっと可愛いがってあげた¨と、思うよ?」
「・・・・!?」
彼の瞳に魅入られて、動けなくなった。
(ど、どうしたんだろ、あたし。心臓の音がうるさいんだけど。)
「でも、真琴ちゃんは、事実、女の子だからね?こうなった以上、男として、いろんなものから君を守るよ。」
「あ、あありがとう・・・ございます。」
「なんか顔、赤いけど?大丈夫?」
「は、はい。」
(顔が熱いよぉ!!!恥ずかしいよぉ!!)
どうしても、この場から逃げ出したい衝動に駆られてしまう。
「おやすみなさい、エドさん!!」
それだけ言って真琴は、自分の部屋に走って行った。
「…おやすみ、真琴ちゃん。」
エドワードは、その真琴の後ろ姿を。
先ほどの優しい表情は消え失せ、まるで氷のような冷たい瞳で見つめていた。

