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愛おしいキミに極甘な林檎を
第24章 離れ離れと深まる絆

「誓われるのは……、困ります……」
「状況は全部聞いたから知っている。……塑羅緒くんとの結婚を反対されたんだってな」
「はい。話を聞いたらお互いの立場が合わなくてびっくりしました……」
両手で持っている缶を少し強く握って視線を落とす。
隣に置いているスマホが視界に入るソラ先輩からのメッセージが届いていた。
「今でも付き合ってることは乙羽のお爺さんには言ってないから安心してくれ。でも結婚できないと分かっているのにどうして付き合っているんだ?」
「好きだから別れたくないんです」
真剣な眼差しを向けて課長の質問に答えると課長は酒を机の上に置いて立ち上がり、窓の方へ行って外の景色を眺めた。
「まだ話が進んでいないが、オレと乙羽が正式に婚約をした上でこのままだと塑羅緒くんは間男になるんだぞ」

