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愛おしいキミに極甘な林檎を
第24章 離れ離れと深まる絆

課長もこの話を切り出しにくかったんだ。
告白を断り続けた相手に結婚の話をしないといけないんだから当然か……。
「気になっていたんですけど私も聞き出せなかったのでお互い様です」
「いや、こういう話は男からするものだろう。……ゴールデンウイークの時に塑羅緒くんとの仲の良さを見せつけられて乙羽のことはもう諦めようとしていた。
でもお爺さんから乙羽との結婚の話をされてな。
まだチャンスがあるなら頑張りたいと思って快諾させてもらったんだ」
「課長は私と結婚する気があるんですか」
「あるから快諾したんだ。今すぐ誓ってもいい」
こんな時に限って酔っている素振りを感じさせない。
ぶれない視線を向けられているせいで不意に心が盗まれそうになる。

