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愛おしいキミに極甘な林檎を
第21章 アナタを愛シテ逆らえない


「大丈夫ですよ」


心配するような声で聞かれたソラ先輩はさらりと答えた。

そして私の右手を掴んで歩き、部屋まで戻る。


理人さんに引き止められていたのが気になって、ソラ先輩の体を側で見て触って確かめた。


「風子……?」


見た感じどこも傷付いていないようだけど……。

「どこか怪我したんですか?」


「いいや、どこも怪我してないよ。……風子こそ怪我してるだろ。血が滲んでる」


肩を押されて椅子に座らせられると怪我した方の足をそっと持たれて擦り傷を確認される。


「滑って擦りむいただけです。絆創膏を貼っておきますね」


「俺も念の為に救急セットを持ってきたよ。手当するから待ってて」



「自分でやりますよ」

「俺がしたいからさせて」

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