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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus

「なるほど……。郁哉さんのことで風子は……」
また余計な心配をしてしまう……。
それ以上言わないでっ、と止めたいのに口さえも動かない。
飲みなれないものを飲んでしまった私が悪いのだけど、理人さんも口が軽すぎる。
今度会ったらそういうことは空気を読んで欲しいと注意したい……。
私はソファに横になっているんだけど、ソラ先輩も座っているから体温が伝わってくる。
頭が高いから膝枕をされているんだろうか。
それとも私が酔ってソラ先輩の太股の上にごろんと横になったのか。
どちらでもいいけど、他の誰かがいる前で恋人に甘えているなんて嫌な女と思われてしまいそうだ。まぁ、理人さんだからよしとしよう。
「塑羅緒さんは知らなかったんですか?……結婚するというのに本当の気持ちを隠されるのはつらいですね」

