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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



「私が残業の時、塑羅緒さんもご飯を作ってくれているんですよ。だから私も幸せ者です」


「ふうん。仲が良いね。大人になっても仲が良いのは素敵なことだよ」


どのくらい前から私のことを知ってくれているんだろう。


大人になっても、っということは小さい頃も私とソラ先輩は仲が良かったんだと思う。


話を聞していたらと早く会いたくなってきた。


待っていれば会えるというこの環境がとても幸せに感じて頬が緩む。



「お風呂上りですし、何か飲みますか?ビールとお茶どっちがいいですかね?」


「明日も仕事だからお茶をもらおうかな」



コップを出して冷蔵庫を開けると叶斗さんが近くにやって来きた。


二人で立つと狭い台所。タクシーに乗っていた時くらいに側に来られて落ち着き始めていた鼓動がまた早くなる。


「ご飯を作っていて忙しいのに、やってもらってばかりでは悪いからね。自分で持っていくよ」


「すみません。ありがとうございます……」


「ん……?待って。冷蔵庫の中になんか見たことのあるものがあったんだけど」


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