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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



声がしたドアの方を振り向くと叶斗さんが立っていた。


「えっ……!?あっ……」


一瞬だけ心臓が止まったかと思うほど驚いて、目を大きく見開いても声が出なかった。


嫁に行っても夫以外には一生晒すつもりはなかった下着姿を見られてしまって顔の熱が急上昇する。



「あー、ごめんごめん。着替え中だったね。
バスタオルはどれを使っていいのか分からなかったから聞きに来たんだけど」


穏やかに謝ってから私に背を向けて、見ないように気を使ってくれているみたいだ。


でも愛する奥さんがいるだけあって女の体を見慣れているのかとても冷静だった。



「洗濯機の近くの棚の中に入っているので好きなように使ってください……」


「分かったよ。ありがとう」



シャワーを使っている音が聞こえてくるまで恥ずかしさの余韻が残っていて服を着れなかった。


美形な四十代の男。未来のソラ先輩を見ているみたいでドキドキする……。


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