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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



「スーツとシャツは乾くように干しますので、このカゴに入れておいてください」


「仕事で疲れてるのに何もかもしてもらって悪いね。体が冷えていたから助かるよ」


「温まってきてくださいね」


会釈をしてからドアを閉めてリビングへ戻り、エアコンをつけて部屋を暖める。


邪な考えは置いておき、外面は嫁に行く身としていい印象を与えられているだろうか。


結婚したら長い付き合いになるんだからいいところは見せておきたい。


自分の家族と嫁の仲が良ければソラ先輩だって嬉しいはずだ。


ソラ先輩が帰ってくるまでいい嫁だと思ってもらえるように頑張ろう……!



そのためにまずは叶斗さんがシャワーを浴びている間に私服へと着替えたい。


急いでコートとスーツを脱いでブラウスのボタンを外し、肌色のストッキングを下ろす。


パステルピンク色のブラジャーとパンツだけしか身につけていない状態で衣装ケースから私服を取り出した。


後は着るだけ……――――



「風子ちゃん、バスタオルはどれを……」


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