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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

「そっ…、そうでしたか……」
『大丈夫。おれもうちの奥さんもあんなの嘘だって分かってるから。
風子ちゃんは他の男と抱き合ったりしないもんな?』
海田先輩たちもあの書き込みを知っていたなんて、なんだか居心地が悪くなる。
浮気はしてないけど、誤解させるようなことをしてしまったのは事実だから自信を持って違うとは言えない。
「…………」
『えっ?もしかしてマジなの?』
「風子はそんなことしないよ」
何も言わない私の代わりにソラ先輩が否定してくれて助かる。
『だよな。ここまで大騒ぎになるまで気付くのが遅くなってごめん。
子供が熱を出してバタバタしてたんだ。……だが、このおれがきたからにはもう大丈夫!』
雪が体に降り積もってくる中、電話の向こうはこちらと反対にとても明るそうな雰囲気に思えた。
海田先輩はいつも賑やかな人だったからおかしくはないけれど。
『今、社長の孫の婚約者が浮気をしている件についての書き込みがどうなってるか知ってるか?』

