この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

「……何があっても俺と絶対に離れないってことで償ってもらうから」
その言葉で胸がいっぱいになって、涙が目から雪よりも早く落ちてまだ乾いていた砂を濡らす。
言っていたとおり、罪は簡単に償えるものではなかった。
なぜなら、ひとつだけの意味でもない気がするから……。
「仮の話ですけど、もし私の―――――」
話の途中でソラ先輩のスマホのバイブ音が鳴った。
どうやら電話だったようで、ごめんっと私に断ってから着信に応じる。
「もしもし。ああ……、あけましておめでとう。どうしたの?」
すぐ背後で話しているから相手の声も聞こえてくる。
スマホのスピーカーから僅かに聞こえてきたのはとても懐かしい声で、私もよく知っている人だった。

