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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆



胸が張り裂けそうなほど苦しくなりながら、消えそうなくらいに擦れた声で我慢していた想いを話した。


強くなりたいと思って我慢していたけれど、思ったように強くなりきれなくて悔しくて涙が流れてくる。



すすり泣いていると、ソラ先輩は私の右手の薬指につけているペアリングにそっと触れてから手を重ねてきた。



「ずっと前に約束したことを忘れたの?このペアリングの刻印の意味を教えた時に話したことを……」



もちろん今でも覚えている。


あれは私がソラ先輩にさえも触れられなくなってしまって、二人の未来について話し合った時のことだったから……。



「傷つかないためには離れることが一番いい選択肢だってお互いに分かっていた。でも傷ついてもいいから一緒にいようって決めたよね?」


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