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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

課長に送るメッセージを打ち終えた時には、真っ白い雪がふわふわと静かに舞っていた。
スマホを持っている手に落ちてくると、ひんやりとしていてあっという間に解けて水滴へと変わっていく。
このメッセージを送るかどうか、ずっと迷っていたけれど送ることにした。
送信した後もその画面を見つめているとすぐに“既読”の文字がつく。
【そのことは会って話そう。乙羽の顔を見て話したい。いつ会える?】
一分もかからずに返ってきたその返事を見てまた涙が浮かんでくる。
――――「塑羅緒くんのことを裏切ってしまった罪を一緒に背負っていくから……」
ソラ先輩のことをたくさん傷つけてしまった罪を私も背負うべきなんだと思う。
今まで約束を破ってしまったことやネットの書き込みのこと、課長……、郁哉さんと二人でしてしまったことも。

