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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

隣に座ってくると、私の両親と一緒にいる間にできなかったキスを角度を変えて丁寧にしてくる。
ソラ先輩に唇を重ね続けられているとどうしてなのか、暗い気持ちでいてもこの甘さに呑まれてしまう。
触れ合う快感を感じている時は悩む余裕もなくて安心する。
何度もキスをしているうちに体を求められそうになったけど、私の表情が曇っているせいなのかセックスまで至らずに離れた。
それから荷物の片付けなどしているうちに夕方なった。
テレビを見ながら二人で一休みしているとソラ先輩のスマホに電話が掛かってきた。
「誰からの電話ですか?」
「お婆様から電話みたいだ。あまり出たくないけど、出るしかないか……。……はい」
新年早々、何の用事なんだろう……。
不安な気持ちで息を殺しながら耳を澄ます。

