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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人



玄関の前に立って鍵を刺し、恐る恐るドアを開けると外よりも温かい空気を感じた。


廊下にはリビングの方の明かりが漏れていて足元を見るとソラ先輩の靴があった。



良かった……。

帰って来たんだ……。



はやる気持ちを抑えながらブーツを脱いでいると、室内のドアが閉まる音が聞こえて足音が近付いてきた。


誰が来るかはもう分かっているけどゆっくりと振り向いて見上げる。


するとまだ私のことを許していないのか眉間にしわを寄せて決まりの悪そうな顔をしていた。



「風子……。おかえり……」


普段とは違う気まずそうな声に前を向いたはずの私も緊張してくる。



「ソラ先輩もおかえりなさい……。昨日からどこに行っていたんですか?」


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