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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「ピュアなんですね」
「風子さん!?そこまで高い大人の階段を上っていたんですか……。兄として複雑です……」
この二人がいるとなんだか安心する。
今ここで新くんやその彼女、火ノ浦さんとばったり会ったとしても何とかなりそうなくらい心強い。
実家に行くようにソラ先輩が書き残していったのは、私がまた危険な目に遭わないように考えていてくれたからのように思えた。
そうだとしたら今、三人でいるのは間違っていない。
夕方になってから理人さんがソラ先輩に連絡を取ってくれようとしたけど大丈夫です、っと言って私は断った。
私とソラ先輩の問題だし、遊園地に行った時から心配を掛けてばかりだからこれ以上頼りすぎるのも悪い。
だから晩御飯は食べずに二人と別れて、私はマンションへと帰ることにした。
連絡もしないで外で遊んでいたけど、ソラ先輩は帰っているのかな……。

