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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第5章 不安

(そろそろ良いかな?)

時計を見れば8時40分、だいたい出社するいつもの時間。嫌な思い出を振り切って、私は会社へと歩き出す。いつまでも思い出していたくない。

「おはようございます」

挨拶もそこそこに、私は自分の個人スペースへと飛び込んだ。
マーケティングだっていい、今日をやり過ごすことだけを考えなくちゃダメ。今の私を保つ、それが最優先だよ。

(やる人が少ないから、マーケティング統計だけは山ほどあるし、休憩は屋上にでも出ればいい。陸さんは得意先を回ってからの出社だから、昼休みだけ逃げれば済むかも?)

蓮さんが言うとは思わないよ、でもね今陸さんと会っても話のしようがないの。
普段は笑って話せることも、今日は不安でしかない。それだけ追い込まれているんだよね私、自業自得のくせに……。

(蓮さんの誘いに頷いたのは私のほう)

断れる雰囲気じゃなかった。
少しだけ期待した。
普通に出来るかもと、淡い思いを持った。

でもそれは私の願望だったことに気づかされ、私はまた吐き気を抑えて普通に見せかける。これがどんなに苦しいか知っているのに、懲りないよね、もう大丈夫なんてどうして思ったんだろう。

(我慢しなきゃ……。弱音なんて言えない、言いたくない)

モニターとキーボードに集中していれば、幾分かは吐き気が引いてくれる。休憩は絶対に挟まなくちゃいけないけれど、今日はずっとこうしていれば乗り越えられそうだよ。

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