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隷吏たちのるつぼ
第6章  第五章 誨淫の舎
 三つ目がくぐった時には、直腸が熱く爛れそうになっていた。充満している汁液が、それぞれ独立した異物に掻き混ぜられ、内部が洗われるごとに掻痒が広がっていく。恋人の至近で肛姦を果たした時にも、同じ感覚に支配された。三本目は、あの時と同じ効能を持つ薬液だったのだろう。しかしこの悪行が、悠香梨を助けてくれてもいた。刺激された腸壁がより躍動して、異物たちをつかまえやすくしてくれるのだ。

「アー、んっ、う、……アー」
 前へいっぱいに伸ばした舌を吸われたまま、「も、アー、もいっこ……、くらはい」

 一つでは足らないのなら二つ。二つでも駄目ならば、もっと。そうだ、そんな簡単なことだったのだ。

 いくつもの珠が入った。ずいぶんと楽になった。
 噴出口が安定して背後の不安が薄まると、放置されていた肉壺が勝手に蠕動した。

「アー……ヒく……、い、いく? え、いく……の? わたし。こんな……、はあっ……」

 驚いたことに、排泄器へ異物を埋め、キスをしているだけなのに絶頂が差し迫った。

 とんでもないことだ。
 ……なら、とんでもない絶頂がもたらされるに違いない。

 未知の悦楽に身を委ねようとすると、

「おいっ、だから車汚すんじゃねぇてのっ!」

 いきなりドアが開けられ、外へ投げ捨てられた。

 運動神経の良い悠香梨だったが、目隠しによって平衡感覚を奪われている。辛うじて足から降りたが、ヒールではバランスを取り切れず、地面に尻もちをついた。

「やだっ! イ、イク……、イキたいっ!」

 ここまできて寸止めはありえなかった。ヒップをついたまま大きく膝を開く。タイトの中に手を突っ込み、ショーツを除ける手間も煩わしく、肉芽に押し付けた親指を布地ごと弾いただけで、眩暈を起こした。

 悠香梨はどこかもわかっていない場所で、ありったけの嬌声を放った。





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