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隷吏たちのるつぼ
第5章  第四章 口開く陥穽
 肉槌が往きかうたびに熱い汁が噴きこぼれていた。征四郎の漏汁ではない。自分のものだ。こんな場所で姦されているのに、体に赤裸の性楽が渦巻く。

「うっ、や……、やあっ……、イ、イ……」
「イケよ。……イッちまえっ。普段仕事してる役場で、ナマ青姦でイケよ、肉便器がっ!」
「い、いや……、やだ……、あ、や……、……あうっ!!」

 だらしなく下がっていた秘室の蓋際を圧し込まれ、グリグリと捻られては、絶頂は免れなかった。大声が出そうになって、とっさに享楽の主へ抱きついたが、ギリギリのところで唇を吸うのは思い留まった。代わりに、男臭が滲み出る肩へ唇を押し付けて性楽を解放したとき、呻いた征四郎が密着したままどぷどぷと劣情を放ってきた。

「ンンッ……!! い、……いぃ」

 絶頂中の秘室を煮汁で満たされて自失寸前だった。

 しかし、今回に限っては法悦へ完全に身を委ねるわけにはいかなかった。征四郎もまた、射精する瞬間、悠香梨を抱きしめていたのだ。

 両手で──つまり、ヒップから指は離れていた。

「あ、あ……、あ」
 そのことに気づいた悠香梨が力無い腕で押すと、征四郎はニヤニヤと見つめながら素直に離れた。「ト、トイレに──」

 青ざめた顔で庁舎を振り返る。出入口は遥か先だった。
 絶望的な距離に背すじが凍える。よろめく脚では、とてもあそこまで行けない。すぐ傍ら、駐車場のアスファルトとブロック塀の間には、雨水を逃がす溝が備えられている──

「ううっ!」

 身から雷号が立った。

 膝が折れそうだったが、何とか足裏を踏んで排水溝を跨ぎ、震える手でワンピースを捲った。先んじて、白濁が糸を引きながら底に溜まっているヘドロの上へ落ちる。

「おいおい、マジかよおっ!」

 嬉しそうな征四郎の嘲りも、丸出しにして沈めゆくヒップを止めることはできなかった。

「見ないで……、うああっ、見るなってばっ!!」

 しゃがんで天を仰いだ悠香梨は、濁流を真下へ放った。泥濘が括約筋を擽り、くぐり落ちていく。脳の血管が全部切れて、死ぬのかと思った。

(うあっ……、あっ……あ……)

 しかし、それは誤謬だった。瞼の裏が一閃するや、気を満たしたばかりの奥から、ドクリと新たな肉汁が漏れた。




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