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隷吏たちのるつぼ
第5章  第四章 口開く陥穽
 この期に及んで反抗しようとしてくる悠香梨を黙殺し、素早く首輪をつけた。パチンと留め具を嵌めるだけだから、抗う時間を全く与えなかった。

「なにすん、う、ンンッ!」

 驚愕の目を向けた悠香梨の首から伸びるチェーンを思い切り引く。悠香梨は一歩目でその場へ崩れ落ちそうになった。

「おらっ、来いっ!」
「うぐっ……」

 お構いなしに廊下まで引っぱり出した。ワンピースは落ちてしまったが、それでバストは隠しおおせたものの、しゃぶり回されて敏感になった乳首が裏地に擦れていることだろう。捩れたレギンスは膝に残ったままだから小股で歩く羽目になり、却って玩具に執拗に擦られるらしい。進むごとに、スラリとしたスタイルがくねっている。

 市営住宅課の前まで連れて来た。勝手に悠香梨のバッグを漁り、ネックストラップの付いた職員証をカードリーダーにかざした。

「座れ」

 中へ導き、悠香梨の席を指す。

「こ、こんな場所では、やめて」
「うるせえ早くしろ。椅子に座って、その萎えちまうレギンスを脱げ」
「だって、このままでも外せ……」
「M字開脚だ。そんな爪じゃ、マ×コに指つっこめねえだろ。俺が取ってやる。それとも、そのカッコのまま、今晩も過ごすか?」
「う……」

 強硬に命じると、悠香梨は悔しげに自席へと向かった。前屈みになり、揃えた膝からレギンスを下ろしていく。パンプスを脱いで両足から抜き取ったのを見届けると、

「M字だっつってんだろ。早く見せろ」

 自らはしたない格好をする決心がつけられずにいる悠香梨の前にしゃがんだ。急かすように、ジッと見上げる。やがて眉根を寄せた悠香梨は、片脚を折って踵を椅子の縁へかけ、

「ああ……」

 両手で顔を覆ってから、もう一方の足も上げた。
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