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終止符.
第14章 想い
純の視線に身体が強張り、胸の奥が重く痛む。


「やめて…純、そんな目で見ないで…」


シンクを背にして、後ろに引いた奈緒の腕を掴んで強引に引っ張り、黙ったままベッドルームへ連れて行く。


「──…ぃ、いやっ…」


さっきまでの甘い雰囲気を純は自分で打ち砕き、奈緒の怯えた顔を見据えながら部屋の壁に押し付けた。


「あなたが好きで、…僕はどうにかなってしまいそうだ……あの人を…奈緒さんの中から今すぐ追い出したい…」


「やめて…、あなたしかいないのよ…」


「嘘だ。」


「嘘なんかじゃな─…」


純の唇が奈緒の口を塞いだ。

顔を背けようとする奈緒の頬を手のひらで何度も戻しながら、純は合わせた唇を外そうとはせず、絡めた舌を貪るように奈緒を攻め続けた。



……苦しい


息も出来ない激しいキスに頭の中は真っ白になってゆき、身体は熱を帯びてくる。


「奈緒さん…」


荒い息づかいで純が耳元で囁いた。


やっと呼吸を許された奈緒は、目を閉じたまま肩で息をした。

また身体が震えだす。



「…脱いで。」


「─…ッ…」


奈緒は首を小さく何度も横に振った。


「奈緒さん…」


「…ぃ、いや…」


「見たいんだ。」


熱い囁きが奈緒を火照らせ、羞恥心が胸の奥をざわめかせる。


「奈緒さんが、脱いで下さい。……僕が…、…僕が欲しいなら…」


「…ッ…」


息を飲みながら純の横顔を覗くと、奈緒の答えを待つように、じっと奈緒を見据える真剣な眼差しが返ってきた。



今向き合わなければ、純を失ってしまう……



「純、……目を閉じて…」


「イヤだ。」


駄々っ子のようにそう言うと純はベッドの端に座って奈緒を見つめた。


薄暗くなった部屋の壁にもたれていた奈緒は、深く息を吸って純を見つめ、羽織っていたカーディガンを肩からそっと外して足元に落とした。


二人は黙って見つめ合っていた。


奈緒はワンピースの裾を腰の位置まで手繰り寄せ、迷う事無く上に引き上げて頭から脱ぎ捨てた。



奈緒はブラジャーとショーツ姿で純の前に立っていた。


純の目に強い光が加わり、射すような視線を浴びながら、奈緒が両手を背中に回した時、純が立ち上がり奈緒を強く抱きしめた。



「愛してる…」



身体の震えが止まった。

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