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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第5章 緑に睡る

クリスマスツリーはもうひとつあった。
十市の小屋に飾るクリスマスツリーだ。
十市が切り出しておいてくれた小振りな樅木を小屋の暖炉の側に飾るのだ。
オーナメントは紳一郎がこっそりと屋敷のツリーから幾つかくすねて来たものと、十市が真赤なノイバラの実や松ぼっくり、ローズマリーのリーフなどを集め手作りで作った見事なリースやオーナメントを飾るのだ。
それらを夜に二人で飾り付ける。
蝋燭に火を付けると、屋敷のツリーよりずっと洒落て温かみのある素敵なものに仕上がった。
「…早くクリスマスが来ないかな…」
うっとりと呟く紳一郎を、十市は黙って微笑んで見つめてくれた。
十市の小屋に飾るクリスマスツリーだ。
十市が切り出しておいてくれた小振りな樅木を小屋の暖炉の側に飾るのだ。
オーナメントは紳一郎がこっそりと屋敷のツリーから幾つかくすねて来たものと、十市が真赤なノイバラの実や松ぼっくり、ローズマリーのリーフなどを集め手作りで作った見事なリースやオーナメントを飾るのだ。
それらを夜に二人で飾り付ける。
蝋燭に火を付けると、屋敷のツリーよりずっと洒落て温かみのある素敵なものに仕上がった。
「…早くクリスマスが来ないかな…」
うっとりと呟く紳一郎を、十市は黙って微笑んで見つめてくれた。

