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第13章 混在する記憶

そう言い終えると、南和の手が美弥の頬を殴る。
また美弥は傷つけられる。
だけど、私は見ていることしかできない。
何のために私がここにいるのか分からない。
これ以上見たくはないのに…美弥が傷つくのを見たくはないのに…彼女の記憶が私の記憶にリンクする。
思い出せと！強く鳴り響く。

『痛いよね…麻耶はもっと痛かったんだよ。辛くて辛くてどうすることも出来なくて…だから狂ったんだよ…ねぇ…麻耶が僕に何を頼んだのか教えてあげようか…麻耶ね。僕にね。』

南和が言ってはいけない言葉を言おうとする。

「それはダメ…」

咄嗟に言葉が口をついて出てくる。
その言葉を聞いたら美弥は壊れてしまう。

『殺してって言ったんだよ』

「ダメェーーーーーーー」