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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶
心が折れそうな私は弱気になっていた。
俊樹は篠原さんと一緒。
昨日は俊樹と篠原さんが愛し合ったのかもしれないと思うと、このまま楽な方に流されてもいいのかもしれないと思えてくる。
痛いより快楽。
ただ我慢して高宮くんを受け入れれば時は問題なくすぎていく。
だけど…
と思う私もいる。
俊樹が私を裏切るわけがないと、まだ信じている私がいるのも確かだった。
どうしたらいいのか考えても答えはでない。
何か、決定的な何かがほしい。
どちらを選ぶにしても、決定的な何かが…

数時間して、ベッドルームのドアが開き高宮くんが入ってきた。
上機嫌で片手にはビールとおつまみを持ち、ベッドの端に座って私を見下ろした。
ビールを一口飲み、口づけをされる。
その口から、先ほど飲んだビールが流れ込んでくる。
それを私は素直に飲み込んだ。
それを何度か繰り返され、半分以上飲まされたと思う。
こんな状況だというのに、アルコールの弱い私は少し酔ってしまった感じがした。
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