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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第11章 外側と内側

"コンコン"
「っ!
・・・葉山かい?」
「はい、失礼します」
相変わらず葉山は、時間ピッタリに現れる‥
真面目なのは良いが、少し真面目過ぎるか?
「どうぞ・・・」
「すまんね・・・」
毎日同じ時間に差し出されるコーヒー
葉山と秘書契約を結んでから、もう数年経つ‥今では一番の私の右腕。
オフィスに移り、この個人の会社も多少の役職階級が付いたが、私の秘書は相変わらず葉山1人きり。
「葉山・・・
秘書を増やす気はないかい?
そろそろ1人では辛いだろう」
「とは言われましても、なかなか良い人材が集まりません社長」
「そこには同意するが‥
これから更に業務は増えるんだ、1人でカバー出来なくなったらどうするつもりだ?」
「そういう可能性もありますか‥
信用の置けそうな秘書を探しますか?」
「葉山の伝手と、そうだな‥秘書検定に新規で合格した、見込みがある者‥
人材育成も、1つの方法だ・・」
「それは十分に承知しています‥
良い人材が居れば良いですが・・・」
「人選は暫く葉山に任せる事になるだろう‥
私の方は、新サーバーの改修が3日後からに決まったからね、暫くは此処に止まりだ」
「でしたら、今日のところは早めにお帰り下さい‥
近頃マンションに帰っていませんね社長?」
流石にバレていたか・・
「分かった、たまに早く帰るよ‥
丁度仕事も一段落したし、嵐の前の静けさも良いかも知れん」
「出来ましたら・・」
大人しそうに見えて、葉山は一度言い出したら、なかなか引く事はしない。
無駄な動力を使うより、素直に帰った方が利口‥
数年葉山と付き合って、よく分かった事。
助言に従い、今日のところは素直にマンションに帰る事に・・・
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