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《愛撫の先に…②》
第9章 処方箋
『わからない…あたしが何も言えないから?何も言えない女子って残業とかいいように使われるっていうの?』
奈々美は言いながら鼻をすすりあげた。

『残業は社員なら誰しもやっているじゃないですか…まぁ言いたい事は伝わっていますがいまいち論点がかみ合わない…でも君が嫌な事は嫌だと主張しなければそんな事は何も変わらない』
テーブルの白いプラスチックケースのティッシュと同じプラスチック製のごみ箱を差し出した。

『結城さんみたいにはなれないっ、何もかもわかったような顔をして…そんな落ち着きなんてあたしには…』
垂らしてはいないが泣いた後だけに鼻をくしゅくしゅさせ少し恥ずかしい彼女はティッシュを1枚取り後ろ向きできれいにしごみに入れる。

『少しは今何を議論しているか考えなさい、奈々美の受け答えの返事をしていては何も進まない』
彼はごみ箱とティッシュケースを定位置に戻しソファーに座った。

『…あたしには意地悪なの?陽子には色々とメールしたりするくせにっ』
いじけているのか頬を少し膨らませブスッとした表情。

『陽子さんとはレッスンの間だけ、予言の一環だという事を君は陽子さんから聞かなかった?』
いじけている奈々美をジッと観察する結城。

翔子の次は陽子さんなのか……
陽子さんには同棲している彼がいるというのに…
この話題を話し合っても意味はないのかもしれない…

ため息をつく結城。
ため息の気配に奈々美がビックリしたかのように結城の方を向く。
自分本位的な考えでいじけ結城をみていなかった奈々美に翔子は友達だという事をわからせるには、電話がくる度に友達だと一言つけ加えてから電話に出なければいけないのかというため息。

『陽子から結城さんとメールしてたっていう事だけ…陽子からあたしの様子をみてって連絡あった事…今でもメールしているんだわっっ、そんなのっっ』
彼女はハッとした、そんなのやり方が汚いという後の言葉を言おうとしていた。

『スイートタイムに送ろうとしているのに君が白い家にって言っていたからって陽子さんが自宅につく前にコンビニに停まって俺に連絡をしてきた、情緒不安定だから様子をみてって…いい友達いい女性だな』
彼はレッスンの内容や先ほどの情緒不安定だから様子をっていう気遣いあふれる言葉を思い出しフッと笑った。

『陽子を好きなんでしょ』
彼女は面白くなくまた頬を膨らませた。
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