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サキュバスちゃんの純情《長編》
第2章 週末の終末

 別れのときは、いつだって苦しいし悲しい。私にだって心はあるのだから、気持ちが揺さぶられることもある。

「……あかりと、結婚、したかった」
「ダメだよ。私は結婚できない」
「子どもができないなら、それでもいいんだ。あかりと二人で、生きていきたかった」
「潤」
「だってあかりは、俺を救ってくれた、天使だから」

 ……宮野さん、残念。サキュバスは、天使じゃなくて悪魔に分類されるんだよ。
 私はそんな、清らかで綺麗なものじゃないの。ごめんね。

「あかり、お願い」
「ダメだよ」
「……じゃあ、最後に、キスだけ」

 宮野さんとのキスはセックスしたくなるからなぁ。どうしようかな。んー……断ろう。
 と、少し悩んだのがまずかった。

「じゅ、っ、んっ」

 無理やり顔を後ろに向かされて、乱暴に唇が奪われる。噛みつくように唇が吸われ、空気を求めて開いた瞬間に、舌が口内へ挿入ってくる。
 ブラウスの裾から手が差し込まれ、キャミソールの下を指が這い、無造作にブラの中に指が侵入する。

「やっ、あっ」

 柔らかい突起に甘い刺激が与えられる。その先の快楽を知っている下腹部が疼く。
 逃れようとすればするほど、腕がきつく私を抱き寄せる。
 トランクスに隠された男根が硬く勃ち上がり、おしりのあたりにわざと当てられる。
 ……キス、だけじゃ、ないじゃんっ!
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