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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第16章 平穏と秘密

「暇‥‥ですか……」
遠藤さんキョトンとしてる…
そりゃそうだよね、普通部屋で大人しくしてるよ‥お嬢様は……
でも、庶民派のぁたしは動きたくて仕方ない…
元々こうだったんだから、直ぐにどうにかなるもんじゃないし。
「・・・・・くすっ・・・・」
あーあ…
遠藤さん、とうとう笑い出しちゃった。
「暇‥‥で散策は構いませんが、会長が心配されています」
「・・少し過保護だと思いませんか??」
遠藤さん‥まだ笑ってるよぉ……
「確かに…
会長は美紀様には甘いですから」
「甘いと過保護は別物だと、ぁたしは思います」
「それは‥まあ、確かにそうですね」
甘いのは分かってる、その理由も…
だけど、過保護は少しやり過ぎだと思うんだけど……
「まだ体調が完全では無いのですし、会長としては倒れないかと心配なのでしょう」
「これでも丈夫が取り柄なのに……」
拒食症でフラフラになったのに、よく言うなぁたし。
食事はちゃんと食べてる…
だって毎日ああまで気合い入れて作られたら、食べないなんて言えない。
でも、美味しいから食ははかどっている‥全部は食べきれないケド。
残すのは悪い気はしてる、だけどある程度の量を食べたら身体が受け付けない…
それでも、少しずつだけど、食べれる量は増えていってるとは思う。
「ともかく、私室の方に戻りましょう‥美紀様?」
「・・分かりました」
紀永さんを出されたら、ぁたしに反抗の余地は無い…
だって、ホントに心配しているのが分かっているから、素直に遠藤さんに従う。
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