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第19章 交差する縁

それから遅れること30分ほどか、黒野たちも屋敷を出る。うきうきとしている愛良とそんな愛良の手を引きながら着実に空港への道のりを進める黒野。チケットをとり進めていく黒野の後ろに不安げに、そして緊張した面もちの愛良。

「どうしました？お嬢様…」
「だって…私初めてだから…何かどきどきして…」
「空港初めてじゃないでしょう？」
「だけど…飛行機乗るの初めてだもん！」
「そうでしたかね…」

そういいながらキャリーケースを荷物預けに渡して２人は待ち時間をどう過ごすか模索していた。

「何か飲みますか？」
「ううん。大丈夫！」
「でしたら何か見に行きますか？」
「うん！」