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スローバラードを君に
第6章 蜜月
『junk!junk!junk!』
人々の歓声と手拍子がさざ波の様に響いている。
……此処は、何処だ?
忙しく行き交うローディーや、少し埃混じりの空気に、舞台の袖から見えるステージの床に置かれている沢山の機材に、血管の様にとぐろを巻くコード……
興奮に満ちた人々の叫ぶ顔……
そうだ。
俺はjunkのギターボーカルとしてアリーナのステージに立とうとしているのだ。
今まで散々辛酸を舐めて来たが、俺はとうとうここまで来た。
メンバーと円陣を組み、気合いを入れて叫ぶが、その時、違和感が掠めた。
……この世界は……
そうか。
夢か……
思わず苦笑した。
いかにも自分の願望が丸出しの夢だな。

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