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eyes to me~ 私を見て
第52章 サプライズパーティー

リビングの面々以上に衝撃を受けているのは、ベランダに潜んでいる真理だった。
真理には、寝室のカーテンの隙間から二人が抱き合う姿がバッチリ見えてしまうのだ。
白く浮き上がる美名の肌に絡み付く綾波の身体や、揺れる二人の様子が全部……
「おい……勘弁してくれよ……」
真理はいたたまれず、半分泣きたくなった。
もう半分では、自分が抑え込んでいる美名への劣情が疼いている。
一度は恋人同士でお互いに愛を囁いたり、抱き合って快感を与えあった同士なのだ。
美名が綾波を愛しているのはわかるし、綾波も命を懸けて美名を愛している。
自分にはもう出る幕はないし、美名には幸せになって欲しい。
そう思うが、理性では割りきれても、心と本能がまだ言う事を聞いてくれない。
「……翔大の奴も……こんな気持ちだったんかな」
真理は、寝室の窓から目を逸らして深い溜め息をついた。

