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堕散る(おちる)
第19章 step19十三段目…始業式
「ん〜、ルリっ流して、シャンプー
目に入るっ」

回されていた手がトントンと背中を叩き、引き離される。

額から垂れた泡が眉にまで来ていた。
慌ててシャワーをひねり、シャンプーを流す。

「死にそうだった。」

思わず笑ってしまう。

「なんで笑う?」

「シャンプー嫌いなんですか?」

「いや?」

「子供みたい…クスッ」

「そう?洗ってもらうの気持ちいいけど初めてだから、怖かった。」

もう可愛くて笑ってしまう。

「フン、背中洗って?」

ハルトがあの笑みで見上げる。

スポンジもタオルも洗面所にあったけど、持って入らなかった。


ボディソープのボトルをニヤニヤしながら渡される。

言わないけど、またアタシの体で洗えってことなんだろう。

前回は、よくわからないまま、命令通りにしたけれど、今回は意識してしまう。
それをわかってての悪戯な笑みなのだ。

チラチラとハルトが振り向くなか、ボディソープを泡立て体に塗っていく。

顔から火がでるように恥ずかしい。

フン、フン〜
待ちきれないのか鼻歌まで聞こえてきた。

肩に両手を置くと、背中がヒクヒク動き、笑いをこらえているのがわかる。

だだっ子みたいなハルトに抵抗出来なかった。
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