この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
sunset~君の光になりたい
第81章 REUNION②
彼の鼓動が、体温が伝わって来るーーと同時に千波の身体の真芯が熱く蕩けていく。ついさっきまで、彼に腹を立てていた筈なのにーーいやそれは千波が勝手に怒っていただけなのだけれどーー
ヒロとの再会をずっと心待にし、彼の姿をこの目に映すのを、その大きな胸に包まれる瞬間を夢見ていた。だけどいざ退院して彼に会えるとなったら、怖くなってしまったーー自分が白い壁に囲まれベッドの上に居た間、彼はミュージシャンとして、一人の男性として大きく、更に魅力的になっていた。それに引き換え自分は?
彼と離れてから一日だって一瞬だって忘れた事はない、夢の国での甘くて切ない夜ーー
幾度も幾度も耳に囁かれた愛の言葉ーー
あの一時(ひととき)も、彼の言葉もーー彼と出会ったことは総て夢で、本当は自分は病院のベッドでうずくまったままでいるのじゃないだろうか?
そうでなければ、何故こんな素敵な人がこんな自分を抱き締める?
「全く……何処までお前は疑り深いっつーか、暗いっつーか」
不意に耳元でヒロが溜め息と共に呟くが、千波はムッとした。
「く……暗いって酷い!」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


