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sunset~君の光になりたい
第74章 残酷な真実
「この男の本当の名前は……増岡 幸人(ますおか ゆきと)……」




千波は声にならない叫びをあげ、何分間か意識を失ったらしい。



気が付くと、ソファに寝かされていた。



千穂とヒロ、銀川とオーちゃんが小声で話をしているのを、ぼうっとしながら千波は見ていた。





「お母さん……間違いないんですね」


ヒロが怒気を孕んだ声を出している。



「ええ……年は取っているけど、この顔よ……忘れるわけがないわ……あの部屋で見た……あの顔……」



千穂は青ざめている。



「あいつ……やっぱり……!」



ヒロが歯軋りして怒りに震えている。



「もしも見つけたら……法の裁きじゃなく、俺が殺してやりたい!」



「ヒロ!」



オーちゃんと銀川がヒロの肩を叩いて宥めている。


それでもヒロは怒りに震えていた。




千波の目の奥が熱くなる。



――ヒロさんが怒っている……
綺麗な顔をあんな風に怖くして……私の為に……嬉しい……



すぐに身体を起こし、彼にしがみつきたかった。


なのに激しく頭が痛んで、身体が思うように動かない。


――過去を思い出す様になってから時々現れるこの症状は、私をどんな風に変えていくのだろうか。

良い方向に?それとも逆に……?――




ヒロは怒っていたが、銀川が言った何かの言葉に笑い出した。



――向日葵みたいな、明るくて強いヒロさんの笑顔……


ずっと、近くで見ていたい……





そんな想いが生まれた時、再び千波は意識を手放した。
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