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sunset~君の光になりたい
第63章 千波の記憶③

バニラエッセンスの甘い香りがキッチンに漂う。


ペコは次から次へとホットケーキを焼いてはフライパンを振り、そこへ里沙がサッとお皿を出してホットケーキを受け止める。



まるでそういうネタが売りの芸人コンビみたいだ。


千波はその様子を楽しく眺めていた。




「え――つまりね。千波ちゃん、結婚の意味は知ってるかな?」




「りゅう君が教えてくれたよ」




「はっ?あいつ、何で!?」



里沙が眉をピクリと動かす。




「……大人になったら結婚しようね、て言われたの」




「は――!?りゅうの奴が――!……ふふふ。良いこと聞いちゃったわあ~ふっふっふ」


里沙はニンマリした。



「まああ――!宮本君て、あのお目目ぱっちりなガキ大将よね?
可愛いわねえ――!幼い初恋……あと十年後が楽しみねえ……ぐふふふ」



ペコは目を輝かせてホットケーキにホイップとチェリーを飾り、千波と里沙に差し出した。




「わあ!美味しそう!ありがとうペコさん!」



「いただきまーす!」



「どうぞどうぞ」
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