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sunset~君の光になりたい
第29章 止まらない恋情①
ヒロは、直ぐ様レザージャケットを羽織りテーブルの上の車のキーを掴んだ。
「悪い。今から大阪へ先に帰る」
「なんでー!今から打ち上げやでー!
広島お好み焼きとか!あと何やっけ!色々あるやろ!
食いながら、俺と未来と愛を語り合うって約束したやろー!ヒロおお」
銀川が喚いているが、そんな約束は全く覚えがない。
「すまん!明日のミーティングには必ず行くから!
機材車で走るから皆は明日電車で帰ってな!」
ヒロはそうして大阪へ向かったのだ。
あと少しで千波の所に着く。
――何をやってるんや俺は。
明日、大阪に帰る予定だったんだからその時でもいいのに。
……頭では、解っている。
けれどどうしても明日まで待てなかった。
千波に会いたい――
彼女のはにかむような笑顔、白い首筋、紅い唇を思い出し胸の中が甘い思いで一杯になる。
――宮本と一晩中二人きりなんて……許せない――
自分がここまで嫉妬深いとは今まで知らなかった。
年下の、ただの女の子にここまで自分が狂わされるなんて。
今頃怖い思いをしていないだろうか。
泣いて助けを求めていないだろうか。
俺も何回も泣かせた事はある。
けれど、俺以外の男が千波を怖がらせたり、泣かせたりするのは絶対に許せない。
……なんて自分勝手なんやろうな――
可笑しくなり、ヒロは一人笑ってしまった。
――家の明かりが見える。
車に鍵をかけ、逸る気持ちを抑えながら玄関のチャイムを押した。

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